医療系の志望動機でよくあるのは、入院をした経験をアピールするものだ。
怪我や病気で入院をしていたときに看護師の方に優しくされたので、自分も医療業界を志望するように至ったという話をする志望者は多い。家族に医療関係者がいるというパターンと双璧をなすこの志望動機は、あまりにも大勢の人に使い古されていて、いい印象になることは少ないと考えるべきだろう。面接担当者にまた同じような話をされたと思われてはいけないので、できれば避けておくのが無難である。本当にそれが業界入りを決めるきっかけになったのなら仕方がないが、可能なら別の志望動機も用意しておくといいだろう。集団面接で前の人がその話をする可能性もなくはないからだ。
動機は複数用意しておくのがベストであって、できれば場所によっても使い分けができればさらにいい結果が見込める。診療科目によっては入院とは関係がないケースもあるので、その際に困ることもなくなるはずだ。理想は、診療科目や病院ごとに別の動機を用意することである。動機の使い回しをせずに、きめ細かくケースバイケースでベストな印象を与えられるように工夫するのが最善だろう。ただ、多くの病院は動機の内容にはそれほどこだわっているわけではない。「何を話すか」という点で判断をするのではなく、「どう話すのか」という点に注目する面接官が多いのだ。相手の目を見てきちんと物事を伝えられているかが重要で、内容は個人の自由なため、査定の対象にしないケースが目立つ。